御霊神社が完成するまで。

立替前の御霊神社

 ●御霊神社の由来
八王子市館町に鎮座する御霊神社は祭神に鎌倉権五郎景政を祭り
ます。八王子市館町に鎮座する御霊神社は祭神に鎌倉権五郎景政
を祭ります。創立は不祥ですが天正時代(1573年)の建立と伝えら
れ、慶安二年(1649年)御神像を彩色し元禄八年(1695年)
八月二十三日に社殿を再建したと伝えられます。

立替前の御霊神社社殿

 ●御霊神社新築工事へのプロセス
今回の工事はこの神社北側に隣接する湯殿川の河川改修工事を東
京都が実施し、境内の一部河川側土地の売却が発端となり氏子総代
たちの夢であった古い神社の建替及び境内の整備を目的に、末長く
地域のシンボルとして又コミュニティーとして残していきたいという思い
が結実して、この事業の実現となりました。
完成の暁には河川改修と同じに生まれ変わる御霊神社がこの地域の
コミュニティーの核となることを確信して設計を進めました。
 ●配置計画
既存建物の社殿以外は全て残し新たに社殿、手水舎、御神木舎、
社務所を建築し境内の古い立木もなるべく残す方向で参道、社殿
内の本殿位置は変えずに、バランスよく配置を試みました。境内北
側の河川修理用地は東京都の方で立木を伐採したため、北野街
道からは以前より境内全体の眺めがよくなると思います。
 ●着工までのストーリー
当初、神楽殿は古くて建物も痛んでいたので徐却する予定でした
が、氏子の人々の残したいという熱意により社務所の配置との関
係から曳家をしてでも残す方向で決着した事は、古くても大事にし
ていきたいという気持を失いかけている我々もの造りにとって基本
を教えられた思いです。

配置計画図

社殿立面図

社殿平面図

 ●設計のコンセプト
社殿の設計に関しては、既存の社殿内の本殿が本尊を収めた古い
おやしろごと被っている様式なので新築するときも是非この様式で
おやしろを残すという事が、氏子全員の要望でした。従って一般の
神社に比べ本殿が被い殿様式の大きな立派な社殿としたのが特徴
です。外観全体のイメージは当初、氏子、総代と他の神社の見学会
を行い、その中で鎌倉の御霊神社が一番評価が高かったので、こ
の八幡造様式を基本とすることで基本設計をスタートしました。社務
所に関しては木造平屋でとの希望からスタートし神社の祭事以外に
も地域のコミュニティーとして利用してもらえる様に、との要望を核と
して平面プランを決定しました。

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